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STAFFスタッフ紹介

空間デザイナー Spatial Designer 武井 真奈美 Manami Takei

武蔵野美術大学工芸工業デザイン学科でテキスタイルを専攻。卒業後、株式会社SUBARUに入社。10年間、車の内外装のCMF(カラーマテリアルフィニッシュ)デザイナーとして素材の色柄開発とコーディネートに携わる。parkERs では、色やマテリアルの知識を生かしながら、企業や公共施設の空間デザインを担当する。

自然の持つ色や柄、表情の美しさに感性を養われた

「人が包まれる空間」というものにずっと興味を抱いていました。建築設計の仕事をしていた父親の影響もあって、店舗やレジデンス、劇場などに行けば、内装やインテリアを見てしまうし、そこにある物や色、形などが気になる。建築や空間デザインに携わりたいと思うようになったのは自然な流れだったように思います。
 小さい頃は自宅にあった父親の事務所で、仕事風景を眺めたり製図板で絵を描いたりして遊んでいました。実家は群馬県高崎市の榛名山の麓にあり、自然に囲まれた場所。実家の庭にも松の木やビワの木、たくさんの草花がありました。木登りをしたり、虫取りをしたり、葉っぱを使ってお料理ごっこをしたり……。そんな風に遊びの中で、自然の持つ色や柄、表情など、四季折々の美しさに触れ、感性が養われていったように思います。
 大学でテキスタイルデザインを専攻したのは、大好きな色や柄、マテリアルについての造詣を深めたいという思いがあったこと、そして得意分野を持っておくことが、ゆくゆくは空間デザインのアプローチとして自分の武器になるのではないかと考えたからです。学生時代には植物をモチーフにした作品を多く創りました。コンセプトづくりや素材選び、糸を染めたり、布を織ったりして作品に表現するといった経験からは、デザインの過程を身につけられましたし、ものづくりの楽しさを学びました。

車のデザインとは異なる、有機物をデザインに組み込む面白さ

 卒業後は大手自動車メーカーに入社しました。もともと私は、カーペットやカーテンといった部分的な関わりではなく、空間をトータルでデザインしたいという強い思いがあり、思いついたのが、一つの完結した空間である「自動車」だったんです。入社後はCMFデザイナーとして、お客さまのニーズに合わせたボディの色、シートの布やシボ・デコレーションパネルなどの細かい部品といった車に関わる全般のデザインを担当しました。
 10年間働いて、今後は新たなフィールドでも挑戦していきたいという思いも湧いていた頃、「青山フラワーマーケット ティーハウス」を訪れる機会があり、衝撃を受けたんです。思わず、「わぁっ」と声が出てしまい、幻想的で美しい植物園に迷い込んだような気持ちになりました。植物を観賞用としてただ配置するのではなく、生き生きと空間に共存させている。また、園芸用のネットをディスプレイに使用するなど、普通であれば脇役になる素材をインテリアとして使うテクニックや、目線の位置によって見える景色に変化をつける工夫にも驚きました。一体どんな会社がこの空間を作っているのだろうと気になって調べたのがparkERsとの出会いです。
 今、所属しているチームでは、屋内外に関わらず企業や公共施設の空間デザインを担当しています。まずコンセプトを立て、植物や設計、施工の専門チームと融合しながらデザインを固めていきます。このように、プランツコーディネーターと空間デザイナーのプロがタッグを組むことで、「青山フラワーマーケット ティーハウス」のような唯一無二の空間が生み出せるのです。色やマテリアルに関することは今までの経験や知識も生かせると思っていたのですが、有機物をデザインに組み込むというのはやはり難しい。植物一つひとつの持つ質感や色、価値の違いや、それによって異なる光の入り方など、日々学びと発見の連続です。

五感を研ぎ澄まし、人の内側から循環させるようなデザインを

parkERsで考えるのは、「時間をデザインする」ということ。長く携わってきた工業製品は、商品を出すそのタイミングでいかに市場にマッチするかということが最も重要で、多くの人に好まれ長く愛されること、大量生産できる生産性を意識してきました。今は、購入するその一瞬のことを考えるのではなく、お客さまの手に届いた後のストーリーを考えるように心がけています。植物が成長し、移り変わる空間の中で人々がどのように過ごし、行き交い、生活するのか、それぞれのテーマに合わせて生み出すオートクチュールのようなイメージですね。
 車のデザインでは特に、耐久性や安全や信頼性や飽きのこない美しさを表現することが求められてきました。それに対してparkERsで大切になるのは、植物や水、光、季節など、変化することの美しさ。人の外側をプロテクトするだけではなく、人の内側に入って、循環させるようなデザインをしていく必要があるのだと思います。そのためには、自分自身がよく見たり、耳を澄ませたり、たくさん感じて体験すること。そう意識して生活していることでだんだん感覚が研ぎ澄まされていっているような気がしています。
 ありのままの大自然は素晴らしい。しかしながら人にとっても植物にとっても心地いい空間を追求したとき、人の手が加わることはとても意味があると思います。自然の持つ色や柄、表情や変化がより身近に感じられるようになり、その場所や生活の中に馴染ませることができる。居心地が良い洗練されたインテリアになれば、より多くの人がその空間を利用したいと感じ、人と自然の距離はもっと縮まっていくのではないでしょうか。parkERsの空間で過ごすすべての人が自然の恵みや魅力に気がつき、ひいては環境の大切さを肌で感じられるような空間が作れたら嬉しいですね。

紫陽花

水彩画のような色合いと、コロンとした形が好きです。特に、「秋色紫陽花」とも呼ばれるアンティークカラーの紫陽花は、グリーンから紫色に変化しいく様子が大変美しいです。実家にも紫陽花があり、雨上がりには蛙やカタツムリの憩いの場になる様子も可愛らしいと思っていました。ドライフラワーにしてリースを作っても素敵で、いろんな楽しみがあるところも魅力です。

空間デザイナー 武井 真奈美 FEATURED WORKS

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