parkERs

STAFFスタッフ紹介

空間デザイナー Spatial Designer 小倉 加奈 Kana Ogura

美術大学を卒業後、青山フラワーマーケットの店舗をはじめ物販店舗を中心とした設計を手がける。
花と緑と人との関係を 、花屋の店づくりの経験を活かし提案しています。

店舗デザインはイメージすることからはじまる

 私はこれまで、主に青山フラワーマーケットや自社ブランドの店舗デザインを担当してきました。青山フラワーマーケットでは、現在展開している98店舗のうち、約3分の1のデザインを手掛けています。
 フラワーショップは、店舗の場所や地域性など、環境要因で客層がガラリと変わります。例えば若いお客さまが多い店舗では、価格が低くてボリュームのある花や、雑貨類を多く販売します。ご年配の方やお花に慣れた方がたくさんご利用される店舗では、より季節感を感じられるものや、「こんな花があるのね」と興味を持っていただけるような変わった品種を仕入れたりします。それらの商品が映える空間づくりをするのが、私たちデザイナーの仕事です。
 デザインを考えるときに常に心がけていることは、空間が使われている状態を頭の中でイメージすることです。花屋じゃなくても、つくりたいイメージに近かったり、興味をくすぐられる店舗を見つけたりしたら、ぶらりと入ってみます。最近ではアパレルショップでも植物を取り入れた内装が増えているので面白いですね。
 ただ残念なことに、メンテナンスの必要がないため、フェイクグリーンで済ませる店舗が多くあるのも事実です。クオリティーが高く、近づいてよく見ないと分からないものも増えているのですが、やはり本物の植物を使った空間は体感すると空気感が違います。

「完成したときがスタート」の空間づくり

 parkERsのデザイナーの仕事が、ほかの空間デザインと大きく異なるのは、頭の中で思い描いたものをそのまま形にできるわけではないところです。たとえば店舗やオフィス空間をデザインする場合、通常は完成したときが一番いい状態であり、カッコいい瞬間ですよね。でも、グリーンを取り入れた空間は完成したときがスタート地点。そこから植物が成長していき、5年後、10年後にどのような状態になるかを見据える必要があります。
 そのため壁や什器の素材も、劣化していくようなものではなく、時を重ねることで味や風合いが出るものをなるべく選びます。油染みや傷、ヒビが割れができたとしても、それを「味」と捉えることができるような、本物の素材を提案していくことをparkERsのデザインでは大切にしているんです。
 どんな現場でも、空間デザインをする上で心がけているのは、デザインだけが主張しすぎないようにすることです。私たちが提供するのは、人がいることで初めて形になる空間。植物の成長にあわせて、その空間を使う人も心地よく成長していけるようなデザインを目指しています。

空間に、自由に使える隙を残す

 仕事の参考にするために色々な空間を見て歩くことが多いですが、使い方を限定するのではなく、使う人が好き勝手に選べる場所がもっとあってもいいと思うことがあります。子どもを観察していると、本来は座るための場所ではないところをベンチがわりにして腰掛けたり、私たち以上に空間を自由に使っていますよね。
 parkERsは「公園」をコンセプトにしているブランドですが、公園にあるものの使い方は、基本的にそこにいる人の自由です。子どもの頃は、砂場や滑り台を基地に見立てて遊びましたよね。大人だってブランコをベンチがわりにして本を読んでもいいと思うんです。
 私がデザインした店舗も、しばらく経ってから覗いてみると、什器やディスプレイが意外な使い方をされていることがあります。自分には発想できなかった使い方を見ると、「こういう見方もあるんだ」と感心します。ある店舗で見た使い方を別の店舗に提案してみるなど、自分で手掛けた空間からも学ぶことが多いですね。そういうふうに、使う人の発想が広がっていく隙を残しておくのもデザイナーの技術の一つではないかと思います。

チューリップ

parkERsに入社してから、自分のために最初に買った花がチューリップでした。チューリップは、もとはすごく首の短い、地面から花だけがポッと咲いている形が原種で、首の長い形は品種改良によって生まれたものだそうです。そのあとに原種を実際に見て、「なんてかわいい植物なんだろう!」とますますファンになりました。知識が増えると、そのものとの距離が縮まったように思い親しみが湧いてきます。そうした「植物をより身近に感じていただく」ためのお手伝いを、parkERsのお仕事を通してできればとてもうれしいです。

PAGETOP