parkERs

WORKS事例紹介

心身ともに心地よく過ごせ、"来たくなる""居たくなる"場
文祥堂 本社ワークスペース「SOSO」

BUNSHODO CORPORATION Tokyo Head Office

「居たくなる、来たくなる」
緑に溢れたパワースポットのようなオフィス

銀座三丁目に本社を構える株式会社文祥堂。働く場が分散化したことで、社員同士の情報共有やアイデアが出しづらくなった課題に対し、施主さまが「来たくなる」「居たくなる」オフィスづくりを目指す中で、6Fのワークスペース「SOSO」の共作のご依頼をいただきました。

そこでparkERsは、思わず来たくなるような仕掛けと、ストーリーがあるオフィスづくりをご提案。

「神社の大きな御神木を見上げ、深呼吸をしたとき」
「木々に囲まれ揺れる水面を眺めたとき」
「佇む石に触れたとき」

人は無意識に心身が調律され、活力を得る感覚を覚えます。オフィスの中に、そんな自然の要素に溢れた場をデザインすることで、そこがまるで特別なパワースポットのように、社内に活力を与える空間となっていくと考えました。

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プロデューサー:城間潤平

空間デザイナー:二反田彩

プランツコーディネーター:森大祐

施工管理:長嶋淳平

 

DATA
弊社の業務内容:コンセプトメイキング、デザイン監修、造作什器設計・施工、植栽デザイン・施工、植栽メンテナンス

創業から100年以上「働く」の新しい価値を考え続け、オフィス構築のコンサルティングなどを手掛けている株式会社文祥堂。コロナ禍では社員の出社が制限され、コミュニケーションの不足やアイデアが生み出しづらいという課題に直面しました。社員がオフィスに「来たくなる」「居たくなる」オフィスづくりを目指す中で、6Fのワークスペース「SOSO」の共作のご依頼をいただきました。そこでparkERsは、自然と人が集まり、来るたびに癒され、アクティブな共創を生み出す空間をデザインさせていただきました。

 

文祥堂さまのオフィスフロアは、暖簾や国産材の木を使ったファニチャーなど、創業から続く歴史や銀座の伝統を感じられる空間だったことから、新たな6Fエリアにも歴史の積み重ねを感じられる要素を取り入れながら、入った時に感じる"ワクワク感"と、一方で気持ちを切り替え落ち着く空間であるように、神社のシークエンスのような「パワースポット」をデザインのコンセプトとしてご提案いたしました。

 

 

足を踏み入れた瞬間、空気が変わるエントランス。できる限り照度を抑え、床に水の波紋の広がりを映し出すこの場所で、まずは一呼吸。気を落ちつけて奥へ進みます。映像ではなく、リアルな水滴が落とす影はふわーっと広がり、まるで空間に染みて潤っていくよう。神社の手水のイメージをもとに、気持ちを鎮め、切り替えられるよう、エントランスに印象的なワンシーンをつくりました。

 

 

ワークスペースは、大胆に配置された樹々によって、包まれるような安心感と、まるで森の中にいるような居心地の良さを感じられます。テーブルの中央には「誠実」「正直」「実直」の花言葉を持った、御神木をイメージするようなシンボルツリーのシェフレラの木。

 

 

テーブル中央の水面に映り込む植物や、石の隙間や木の根元から芽吹く新芽など、時間を忘れて思わず眺めていたくなる自然の情景を前に、メールの確認や雑談をするのもよし。清々しい水音を聞きながら、コーヒー片手に気持ちのリセットをすることも。

 

 

窓際には、背面をグリーンが包みこむベンチをつくりました。さまざまな樹種が混在し共生している鎮守の森のイメージをもとにご提案。ポリシャスやジャボチカバをはじめ、20種類弱の植物を植えてコーディネートしました。

 

 

考えごとやちょっとした一人の作業にちょうどいいベンチ席。

 

 

2名から4名掛けのボックス席は、木の窪みにできた秘密基地のよう。どの位置に座っても、グリーンが視界に入り込むように、とはいえ、人や会議の邪魔にならないように絶妙に配置をしました。引き続き、メンテナンスを受託させていただいたため、これから育っていく過程で変化していく樹形とボリューム感を施主さまと相談しながら、整えさせていただく楽しみもあります。

 

 

東京都の檜原村で採れた間伐材をウッドチップにして敷き詰めたエリア。使い道がなく廃棄されていく樹の皮も一緒に混ぜ、ありのままの自然を表現しました。参道を一歩一歩踏みしめて進んでいく光景のように、ザクザクと感触をお楽しみいただけます。足の裏から伝わってくる感覚は、自由な発散思考を刺激するはず。組織を越えたコミュニケーションもシームレスにつながっていきます。

 

 

置き鉢も、ツピタンサスやベンジャミンなど、一点一点こだわりコーディネートさせていただきました。写真は、まだ流通の少ない希少な植物。盆栽のような独特の佇まいで仕立てられた一鉢を、あえてシンプルな置き鉢として独立させ特別感を演出。空間をつなぐ動線上に配置しました。

 

 

 

作業スペースの一角に佇む、艶やかな葉がみずみずしく、圧倒的な存在感を放つモンステラは、お客さまが直接選ばれた一鉢。生命力に溢れて、空間に彩りを与えます。集中スペースには、BGMの代わりに、ささやかな水音を響かせるプランターを。水の装置を内蔵しており、植物がつくる小さな風景から水音が心地よく響きます。

 

 

 

過ごし方に多様性を持たせることで、一人ひとりの気持ちに寄り添った「来たくなる」場となり、来るたびに五感を刺激され、共創を促すオフィスになりました。

 

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