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WORKS事例紹介

“土に触れる”ショップデザイン
WELEDA 伊勢丹 立川店

WELEDA Tachikawa Isetan

荒々しい「土」に
草木が芽吹く風景を表現

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空間デザイナー:城本栄治

プランツコーディネーター:堀部真澄

施工監理:藤巻誉

DATA
弊社の業務内容:コンセプトメイキング、内装設計デザイン・施工、インテリアデザイン、植栽デザイン・施工、植栽メンテナンス

創業から100年を越えて、自然由来の原料だけを使ったオーガニックコスメ製品を生み出しつづけている、スイス発祥のブランド「WELEDA(ヴェレダ)」。伊勢丹 立川店のリニューアルオープンにあたり、「有機栽培農法や生物多様性など、ブランドの理念を体現したドイツやフランス等に実在するWELEDAガーデン。WELEDAのブランドの理念をお客様に体感頂ける、まるでWELEDAガーデンのようなショップづくりをしたい」というご相談をいただき、parkERsはリニューアルした店内のショップデザインを手掛けさせていただきました。

 

「人と自然は本来一つである」という理念にたち、植物のパワーを最大限に引き出し、美容や健康に生かす製品づくりを行うWELEDAの想いを表現できるように、parkERsからご提案したのは「Cuairteachadh(クエアティーチャード) 土に触れる」というデザインコンセプトでした。

「Cuairteachadh」は、ケルト語で「循環」を意味します。近年WELEDAは良質な植物原料の調達と、気候変動に与える影響を考慮し、土壌保護のプロジェクトを各国で呼びかけています。植物が芽を吹き、雨がふり、虫や微生物が育ち、また新しい種がやってきて、循環を繰り返しながら完成することなく成長していく土壌の様子と、WELEDAを重ねて、オーガニックコスメという分野で良質な「土壌」をつくり続けてきた同社から生まれた、 成長し続ける商品を体験できる場になるよう、ご提案をさせていただきました。

 

自然界では、裸の大地が豊かな森林になるとき、まず土に地衣類が住みつき、空気中の水分や太陽の光からエネルギーをもらうことで、だんだんと草が茂りはじめます。それはやがて草原になり、樹木が育つ土壌がつくられ、長い年月をかけて森林に育っていきます。

そういった荒々しい大地に植物が芽吹き、生長していくストーリーをディスプレイに表現しました。左官で塗り上げた什器は、水の侵食によって削られた大地を表現しています。土の力強さの中で、生き生きと芽吹きはじめた植物、穏やかな水音が響きわたります。

 

商品の視線の先には、常に植物の存在が。ショッピングをしながらも、自然と植物に触れる環境は、まるでWELEDAガーデンでWELEDAの商品を手にしているよう。

 

カウンセリングスペースは、商品ディスプレイとテーブル、そしてプランターが一体に。テーブルから生えるのはベンジャミン。森林の誕生の過程で、裸だった大地にはじめて芽を出すパイオニアプランツ(先駆植物)をイメージ。オーガニックコスメの分野を切り拓いてきた先駆者である同社の歴史になぞらえコーディネートしました。

 

フェイシャルなどのトリートメントを受けられる施術スペースにも植物を配し、周りとの空間を柔らかく仕切ります。植物に囲まれ、商品の植物の香りに包まれ、ほのかな水音を聞きながらのトリートメントスペースで、癒しの空間を演出します。

 

お会計のちょっとした時間も、スタッフの背景にはグリーンが写り込み、店内のあらゆる場面で、植物の力強さを感じられる空間になりました。

 

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