WORKS事例紹介
「Enjoy ! 花とあそぶ」
Gunma Flower Park+
Gunma Flower Park+
群馬の自然、文化を身近に
旬の花々に没入する時間
2025年10月10日にリニューアルオープンした群馬県前橋市の「Gunma Flower Park+」(ぐんまフラワーパークプラス)。
parkERsはリブランディングから、ランドスケープと建築に関わる基本計画・基本設計・実施設計・工事監督員補助まで手掛け、地元の施工企業様と協力しリニューアル計画を実現しました。
パークのコンセプトは「Enjoy! 花とあそぶ」。既存施設の特徴・魅力を活かしながら、花や緑を扱う弊社ならではの視点で四季折々の多様な植物との触れあい、気づき、過ごし方を提供できる環境を計画しました。
また、没入感のある花畑やアクティビティでの遊び、各施設の空間デザインを通して、地域に根付く植物や文化についても知ることができる学びのある体験をお届けします。
弊社は2024年4月から指定管理者として運営にも携わっております。(※1)
- MORE
-
※1 新ブランド「couEN」設立のお知らせ(2025年9月1日発表)
- DATA
-
弊社の業務内容:
・ぐんまフラワーパーク リブランディング方針策定業務
・ぐんまフラワーパーク リニューアル基本計画策定業務
・ぐんまフラワーパーク リニューアル関連基本設計業務
・ぐんまフラワーパーク リニューアル関連実施設計業務
・ぐんまフラワーパーク リニューアル関連工事監督員補助業務(工事監理:群馬県建築課)



中央にそびえるツインタワーは、何度でも訪れてほしいという思いから、来るたびに姿形が変わる“育ちゆく建築物”として、植物が建物を這っていくようなつくりとしました。ツインタワーに向かってずらりと並ぶパーゴラにもクレマチスや蔓性アジサイ、ジャスミンなどを植え、パーゴラ全体を包み込んでいく計画となっています。


バラ・アジサイ・クレマチスの3種のシグネチャーフラワーを中心に、いつ訪れても魅力が感じられる変化の楽しい植栽計画に。土壌改良を行うとともに、エリアごとに色のまとまり・グラデーション・ブーケに束ねた際の組み合わせが美しくなるような植栽計画を行っているのがポイントです。
ブーケづくりが初めての方でも散策しながら思い思いに束ねていけば、フローリストがセレクトしたような色彩のオリジナルブーケをつくることができます。

カフェとアクティビティスタジオの2つの機能を持つ「FLOWER HALL」。
直径5mの巨大なフラワーシャンデリアの下では、カフェやアクティビティを楽しみながらゆっくり流れる時間をお過ごしいただけます。


水音が心地よく響く水盤のディスプレイは可動式。ゆらぎが美しい水面には、園内で採れた新鮮な花をいけられるつくりになっており、自然に咲く姿とはまた違う魅力を表現できるスペースとしました。

温室のようなガラス張りのアトリエ。園内で採れた花をドライフラワーにする過程を見ることができます。まるで花の屋根に包まれているような幻想的な空間です。

洞窟のようにこもれるスペースが印象的な2階の室内と花畑にのぞむテラス席には、コンセントも備わっており、ワーケーションやリモートワークの場としてもご利用いただけます。


花畑にのぞむテラス席

園内で一番大きな池がある「MINAMO TERRACE」はレストランや地元の名産を集めたショップがある施設。
レストランでは群馬の旬の食材を楽しみながら、季節とともに移り変わるナチュラリスティックガーデンを眺めることができ、屋内にいても花々を身近に感じられる環境としました。

レストラン内観。印象的なトンネルは、建築家ブルーノ・タウトの指導のもと群馬県で育まれた伝統工芸である「竹皮編み」で手編みしたもの。レストランへ出迎える通路としての演出と、季節の花を飾ることができる花籠としての機能も備わっています。
群馬県の代表的な手仕事でありながら、現在この技術を扱う工芸作家は県内に一人という現状を受け、実物を多くの方に見て、触れて、体感いただきたいという想いからデザインしました。未来につながる交流のきっかけとなることを目指しています。


レストランに隣接する多目的ホールは、群馬県内の古材を壁の表層材として採用。木が時を刻んだ濃度で、レストランとの印象に変化をつけました。シェードランプも、竹皮編みで一点一点丁寧に編んでおり、奥深い味わいを身近に感じることができます。

テラス席では、風にそよそよと揺れる姿が綺麗なグラスガーデンの中で特別なひとときをお過ごしいただけます。

テイクアウト用の軽食・ドリンクの販売を行うカフェ。
富岡製糸場などの歴史的建造物にも使われている赤煉瓦でカフェエリアの壁を構成し、土地とのつながりを意識した素材使いで群馬の特徴を表現しました。

花、自然、群馬を感じるアイテムが揃うショッピングエリア。
群馬県内のコンクリート工事で発生し廃棄されるコンクリート供試体や、園内で廃棄される丸太や枝材を什器として再利用することで、地域で発生した廃棄物のアップサイクルに寄与します。

既存の豊かな庭園は元々ある姿を活かし、建物に縁側のようなくつろげる居場所を設けることで、眺めるだけではなく過ごすことができる庭園へとアップデート。

古民家を模した甘味処には木製サッシを取り付け雨天時にも対応できるよう和食堂へリノベーション。内装にも、蚕の糸でつくられたクロス、養蚕の小屋で使用される籠を意匠的に用いるなど、群馬ならではの文化を感じられるような仕上げに。

晴れた日には全面開放し縁側に腰掛けたり、囲炉裏を囲んで食事ができたりと、昔ながらの日本の団らんを体験できるような場づくりを行いました。


園内での時間を快適に過ごせるようトイレ設備もリニューアル。写真のキッズトイレは、生きものや季節の植物のオリジナルイラストが可愛らしく、つい足を運びたくなる演出に。小さなお子さまもご家族と安心してご利用いただけます。