parkERs

STAFFスタッフ紹介

グリーンライフ室 マネージャー Green Life Division Manager 辻永 岳史 Takeshi Tsujie

大学院にて壁面緑化を中心に都市緑化技術を研究。その後、大手花屋でフラワーデザインや空間装飾を学ぶ。緑化技術とフラワーデザインのノウハウを掛け合わせ、様々な生活シーンに植物の豊かな表情を生かした空間を提案している。
お客さまのニーズに合わせ、見ていてワクワクするような印象に残る居心地よいグリーン空間づくりを目指しています。

空間デザインと植物の生育環境を両立させる仕事

「プランツコーディネーター」って、耳慣れない言葉ですよね。どんな仕事ですか?とよく聞かれます。ただ単に空間を構成する植物をコーディネートするだけではなく、植物を生き生きと生育させるための仕組みを考えることが重要な仕事の一つです。
 僕はもともと都市における緑の在り方に興味があり、学生時代に都市緑化の歴史や技術について学んでいました。最近では街中で、建築物の壁面に緑を配置した空間を目にする機会が増えましたよね。このような特殊な環境で行なう緑化には土壌や水に関する知識が欠かせません。特に壁面緑化では植物を植える土壌が薄く、水が垂直に流れていきやすいため、経験とノウハウが必要不可欠です。そのため、大学では土壌中の水分のバラつきを抑制するための土壌の種類や構成、潅水方法について新たな手法の開発に取り組んでいました。
 緑化技術は、植物にとって適切な自然環境を再現し、持続的に成長させていくための重要な技術です。研究に基づいた科学的な技術を用いることは新しいグリーンデザインの確立につながると考えています。洗練された空間のデザインと植物の育つ環境を両立させること。それが僕の大切な仕事です。

植物の魅力を活かす」ために行っていること

 parkERsとして他にはないデザインを提案するには、都会の中では見られない自然の中の植物の姿を室内で成立させることが必要です。人間は日々の生活の中で、ささやかに存在する自然の要素を感じる瞬間に、幸せを感じることができる生き物だと思っています。葉が揺れる姿や音、葉から落ちる影のグラデーション……自然が作り出す現象を感じると、ふっと力が抜け、張りつめていた心が穏やかになるのではないでしょうか。
 僕は日常生活の中に、少しでも多く自然の要素を感じられる空間をつくりたいと思っています。そのため、僕自身も普段から公園や湖などに行き、自然の姿をよく観察しています。木々が生い茂る林も季節によっていろいろな顔を見せてくれます。葉の色が変わったり、木によって風にそよぐ姿が違ったり、落ち葉や枝が美しい表情を見せたり。人が考えることの全ての答えは、自然の中にあると僕は信じているんです。

特殊な環境でもグリーン空間を成立させるには?

 オフィスなど室内にグリーンを取り入れる企業も増えてきていますが、その上で課題となるのが維持管理です。植物をどんなに美しくデザインしても、手入れを続けていかないと枯れてしまったり、思わぬ成長をしてデザインが崩れてしまったりすることもあります。
 メンテナンスの分野では今日、さまざまな技術が開発されてきています。今後、緑のある空間を増やしていくためには、それらの技術をうまく組み合わせながら、メンテナンスを簡易化していくことが必要だと考えています。一つ一つ効率よく、かつ適切な手入れを行い、そしてじっくりと美しく植物を成長させていく仕組みづくりを業界全体で追及していくことが大切です。
人間はメソポタミア文明の時代から屋上緑化を行い、生活の身近に緑を作り出していたという文献が残されています。歴史からみても植物は人にとって欠かせないものであり、人間のDNAには元から植物への希求が備わっているのではないか? そんな風に思うこともあります。自分たちの空間に緑を求めることは、人間としてあるべき姿なのかもしれません。
 parkERsはデザイナーと植物の専門家がそろうスペシャリスト集団です。植物の魅力を活かした空間をつくるだけでなく、メンテナンスに特化したチームがあることも大きな強みになっています。そのなかで僕は植物の専門家として、日々植物の状態を観察して試行錯誤しながら、元気に育てるための仕組みづくりを考えています。

シダ類

シダ類は、陸上最古の植物です。
長い長い時間をかけて多様な進化をとげてきた植物であり、そのヒストリーにとても魅力を感じます。また、昔から盆栽に使われたり食用にされたりするなど、人との関わりがとても深い植物でもあります。人間は、植物に比べたらほんの少しの時間しか生きていません。地球を豊かにするために、植物から学べることがまだまだたくさんあると思います。

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