WORKS事例紹介
グリーンインフラを用いた、水景が変化する庭
ランドスケープデザイン|タナカホーム新社屋レインガーデン計画
TANAKA HOME New Headquarters Rain Garden
水景に臨むパッシブハウス
雨が待ち遠しくなる庭
宮崎県都城市を拠点とする株式会社タナカホームの新社屋新築工事。parkERsは新社屋の庭に池を作る基本設計・実施設計を担当しました。新社屋の設計を手掛けた、日本におけるパッシブハウスの第一人者である森みわ氏(キーアーキテクツ株式会社 代表取締役)と連携しデザインを固めていきました。
今回新築された新社屋も、パッシブハウスの技術が詰まった建物。特徴として、パッシブハウスは夏涼しく冬暖かい、一年中一定で快適な室内環境を提供します。
その対比として、屋外空間には四季や天気の移ろいを全身を使って体感できる空間の創出を目指しました。
タナカホーム新社屋レインガーデン計画|施工概要
| 施設名 | タナカホーム新社屋「ameterrace(アメテラス)」 |
|---|---|
| 所在地 | 宮崎県都城市 |
| 施設規模 | 敷地面積 1,801.85m²/延床面積 499.47m² |
| 工法・構造 | 木造2階建て |
| 竣工 | 2025年9月 |
| 事業者 | 株式会社タナカホーム |
| 設計 | キーアーキテクツ株式会社 |
| 構造設計 | 佐藤淳構造設計事務所 |
| レインガーデン基本設計・実施設計 | 株式会社パーク・コーポレーション parkERs |
| クリエイティブディレクター | parkERs 城本 栄治 |
| ランドスケープデザイナー | parkERs 谷口 剛史、文 仁美 |
| 施工 | 株式会社タナカホーム |

雨の降り方によって変わる風景
雨の降り方によって変わる風景しとしと降る雨の日、雨音が鳴り響く大雨の日、雨のあがった日。刻一刻と変化する天気と連動して、景色が変わるランドスケープデザインを提案しました。レインガーデンの仕組みを利用し、雨の降り方によって池の水盤の大きさが変わる構造です。雨が降らない時は水面のないロックガーデンとして、雨が降る時は建物の庇沿いに池が現れ、さらに大雨の時は庭全体に広がる大きな池が出現します。新社屋の大屋根に落ちた雨粒も流れて池に合流するため、かなりの水量に対応できるよう断面検討をしました。雨を直接排水管に流さない構造のため、自然環境に配慮した設計となっています。またレインガーデンとその周辺に小山を作り起伏を設けることで、居場所によっても池の見え方が変化し、多様な風景と出会えるよう工夫しました。
レインガーデンとは
レインガーデンは、グリーンインフラという自然環境を利用したインフラ設備の一種です。
今までの雨水排水処理は、雨を排水管へ直接流す、いわゆる「グレーインフラ」が一般的でした。グレーインフラでは、雨が地面に浸透せずそのまま川へ運ばれるために、川の氾濫や都市型洪水を招く可能性がありました。
グリーンインフラであるレインガーデンは、雨を溜め、時間をかけて溜まった水を地面に浸透させる仕組みで、自然環境に配慮したインフラ構造です。


雨は砂利と石で構成した透水層に溜まり、 そこから時間をかけて地面に浸透していきます。オーバーフロー管を設置し、水が溢れることを防ぎます。

室内での作業時も、常にガーデンの緑を身近に感じられ、パッシブハウスでの一年を通じた快適な環境を実現しながら、外の空間を通じて豊かな季節感覚を感じ取ることができます。
池を横目に庭の外周をぐるりと歩いたり、池の中央の飛石を渡ったり、水が溜まっていない日には池の上をそのまま歩くこともできます。



雨の雫が波紋となり、水たまりには風景が映り込み、水面に映る草木は風に揺れる。
天気が変わることで生まれる美しい風景に出会うことができます。

室内から眺めるレインガーデン
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