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OFFICE DESIGN

オフィスデザインとは?緑を活かしたオフィスデザイン事例6選と進め方・費用・会社の選び方

9つの森と繋がるJT本社ワークプレイス「ときの森」(parkERs施工事例)

parkERs PR担当 森美波parkERs 森 美波

はじめまして。parkERsで広報を担当している森です。オフィスの移転やリニューアルは、ほとんどの方にとって初めての経験。この記事が、最初の地図がわりになればうれしいです。

オフィスの移転やリニューアルの担当になった。会議室とデスクの数は決まりそうだけれど、「どんなオフィスにしたいか」と聞かれると、参考事例を集めるところから始めるしかない。そんな状況ではないでしょうか。

オフィスデザインは、壁紙や家具を選ぶことだけではありません。そこで働く人が一日をどう過ごし、どこで集中し、どこでひと息つくのか。その時間の設計こそが、オフィスデザインの本体です。

この記事では、オフィスデザインの意味と範囲、緑を活かした実名企業の事例6選、移転・リニューアルの進め方、費用の考え方、そしてデザイン会社の選び方までをまとめて解説します。書き手は、「日常に公園のここちよさを。」をコンセプトに1,000社以上の法人との取引実績をもつ空間デザインブランド・parkERs(パーカーズ)です。オフィスの中に「公園」をつくってきた現場の視点でお伝えします。

緑に囲まれたTBSホールディングス本社のフリースペースPARK!。オフィスの中に公園のような空間が広がる

TBSホールディングス 本社フリースペース「PARK!」(parkERs施工事例)

オフィスデザインとは?レイアウトや内装との違いをわかりやすく整理

オフィスデザインとは、そこで働く人の行動や気持ちに合わせて、オフィスの内装・レイアウト・環境を計画的に設計することです。見た目を整える作業ではなく、コンセプトづくりから空間の使われ方までを含めた「働く時間のデザイン」を指します。わたしたちparkERsは、これを「働く場所に公園をつくること」と捉えています。

公園には、設計図があります。木陰のベンチ、開けた芝生、水辺の小道。人がどう過ごすかを思い描いて、風景が配置されています。オフィスデザインも同じで、机の並べ方の前に「ここでどんな時間が生まれてほしいか」を決めることから始まります。

parkERsは、2013年にAoyama Flower Marketの姉妹ブランドとして生まれた空間デザインブランドです。植物を装飾ではなく「設計するもの」と考える「Design × Green」の発想で、空間デザイナーとプランツコーディネーターが協働しながら、オフィスを中心に空間づくりを重ねてきました。

植物に囲まれたparkERs北青山オフィスの執務風景。デスク周りまで緑が届く

parkERs 北青山オフィス(parkERs施工事例)

オフィスデザインの範囲 — 内装・レイアウト・そして「働き方の設計」

似た言葉と整理すると、オフィスデザインの輪郭がはっきりします。「オフィスレイアウト」はデスクや会議室の配置計画、「オフィス内装」は床・壁・天井・照明などの仕上げを指すことが多い言葉です。オフィスデザインはその両方を含む上位の概念で、コンセプト策定、ゾーニング、内装設計、家具・植栽の計画、そして完成後の運用までがひとつながりになっています。

ですから、オフィスデザインの検討は「什器を何にするか」ではなく、「自社らしい働き方とは何か」という問いから始まります。この順番を守ることが、あとで紹介する事例に共通する成功の土台です。

parkERs PR担当 森美波parkERs 森 美波

打ち合わせでも「まず家具や壁紙から決めたい」というご相談は多いんです。でも「どんな時間を過ごしたいか」を先に言葉にすると、そのあとの選択がぜんぶ楽になりますよ。

植物と水とIoTを組み合わせたparkERs南青山オフィスのエントランス

植物×水×IoTを体感できる parkERs office 2019(parkERs施工事例)

いま「オフィスデザインの質」が問われる背景

リモートワークが定着し、オフィスは「行かなければならない場所」から「行きたくなる場所」へと役割が変わりました。出社してもらう理由を空間がつくれるか。採用の場面で「働く環境」が見られているか。オフィスデザインは、総務の課題から経営の課題になっています。

同時に、健康経営やウェルビーイングへの関心が高まり、緑や自然光を採り入れた空間づくりが「あればうれしい装飾」から「働く環境への投資」へ位置づけを変えつつあります。この流れの理論的な背景は、バイオフィリックデザインの解説記事で詳しく書いています。

新宿センタービルの足元につくられた、公園のようにひと息つけるラウンジ空間

新宿副都心のオフィスビル街に生まれた公園のようなラウンジ(新宿センタービル/parkERs施工事例)

【実例】緑を活かしたオフィスデザイン事例6選 — 課題とデザインの答え

ここからは、わたしたちparkERsが手がけたオフィスデザイン事例を6つ紹介します。どの事例も「課題 → 何を設計したか → 生まれた変化」の順でまとめました。規模も業種も違いますが、共通しているのは、緑を飾りではなく働く時間を変える設計要素として使っていることです。東京の事例を街ごとにめぐりたい方は、青山から羽田までエリア別に紹介した記事もあわせてどうぞ。

parkERs PR担当 森美波parkERs 森 美波

気になる事例は、ぜひリンク先の写真もあわせて見てみてください。

トヨタ自動車 Genki空間® — エビデンスを積み重ねるオフィスデザイン

電気自動車の開発を担う次世代BEV開発部門のオフィスの一画。緊張感がともなう先進的な業務の合間に、心を和らげる場所をつくりたいという想いから始まったプロジェクトです。働く方々とディスカッションを重ね、コンディションのネガティブを最小化し、ポジティブを最大化するという捉え方から空間の構想を固めていきました。

parkERsはトヨタ自動車 未来創生センターと豊田中央研究所が共同で進めるGenki空間®研究に、空間デザインの提案および施工で関わってきました。感覚も重視しながらエビデンスを積み重ねて、緑のフォーカスエリアを設計している点が特徴です。詳しくはトヨタ自動車 Genki空間®の事例ページをご覧ください。

トヨタ自動車 次世代BEV開発部門のオフィスにつくられた、緑に囲まれたフォーカスエリアGenki空間

トヨタ自動車 次世代BEV開発部門 Genki空間®(parkERs施工事例)

TBSホールディングス「PARK!」 — ひらめきを生む「オフィスの中の公園」のデザイン

放送局の本社に、その名も「PARK!」というフリースペースをデザインしました。番組づくりに向き合う人たちが、デスクを離れてふと立ち寄り、頭を切り替える。公園に寄り道したときのように、無意識のうちに心がほどけて、ひらめきが生まれる。そんな時間を狙って設計した、オフィスの中の公園です。

コンセプト提案から空間デザイン、造作什器の設計、植栽計画、そして竣工後の植栽メンテナンスまでを一貫して担当しています。空間の様子はTBSホールディングス「PARK!」の事例ページで写真を多数掲載しています。

TBSホールディングス本社フリースペースPARK!の植栽に囲まれたソファ席

TBSホールディングス 本社フリースペース「PARK!」(parkERs施工事例)

Indeed Tokyo オフィス — 高層階に緑と水音のラウンジをデザイン

世界各国で求人サイトを運営するIndeedの東京オフィスでは、眺めの良い高層階の執務スペースに、グリーンと水音に包まれたラウンジを設計しました。窓際に広がる緑のラウンジは、東京の街並みを一望できるビューポイント。ほんの少しの気分転換に、水音のそばでリフレッシュできる空間です。

Indeedの日本オフィスは、働きやすいオフィスを表彰するLiveable Office Award 2016を受賞しています。その後の目黒オフィスでは、ヘキサゴンの壁面緑化など素材感を活かした提案にも挑戦しました。Indeed Tokyo オフィスの事例ページとIndeed Meguro オフィスの事例ページで紹介しています。

Indeed東京オフィス高層階の、グリーンと水音に包まれたラウンジエリア

Indeed Tokyo オフィスのグリーンラウンジ(parkERs施工事例)

JX石油開発 NOiL — 新潟の松林に溶け込むオフィスデザイン

JX石油開発が新潟県胎内市の操業現場につくったオープンイノベーションラボ「NOiL」。大学や環境先進企業、行政と協業するための施設です。parkERsは一級建築士事務所と設計共同体を組み、建築計画の段階からワークショップを重ねてプロジェクトに参画しました。

敷地を囲む豊かな松林に建物が溶け込むように、インテリアとランドスケープを一体で設計。窓の外の松林と室内の木材・植栽がつながり、土地の風景の中で発想できる場になっています。詳しくは中条共創の森 NOiLの事例ページへ。

松林に面した大きな窓と木質空間が印象的なJX石油開発NOiLのラウンジ

JX石油開発「中条共創の森 オープンイノベーションラボ NOiL」(parkERs施工事例)

H¹O渋谷神南 — 代々木公園とつながる小規模オフィスのデザイン

野村不動産のサービス付小規模オフィス「H¹O 渋谷神南」では、コンセプト立案から設計デザイン、植栽、サロンのプロデュース・運営までを担当しました。コンセプトは「居心地のカスタマイズ」。働く人が用途や気分に合わせて居場所を選べるオフィスです。

渋谷駅の喧騒から少し離れ、代々木公園に近い立地。その土地の空気を室内に引き込むように、エントランスからラウンジ、屋上までベニシダやキチジョウソウなどの植栽を重ねています。少人数のオフィスでも空間の質で選ばれることを示す事例として、H¹O渋谷神南の事例ページをご覧ください。

H¹O渋谷神南のエントランス。植栽が来訪者を迎える

H¹O渋谷神南 エントランス(parkERs施工事例)

IPIAS Aoyama — リノベーションで生まれた緑豊かな「隠れ家」オフィス

青山一丁目の一等地に佇む歴史ある建物を、シェアオフィスへとリノベーションした「IPIAS Aoyama」。デザインコンセプトは「The Hidden Garden」です。エントランス横のプライベートガーデンと建物中央のインナーガーデン、2つの庭を持つ緑豊かな空間で、都会の隠れ家を演出しました。

モミジやアオダモ、ヤマモモにミントやヘビイチゴまで。雑木の庭のような植栽が、新築では出せない建物の年輪と響き合っています。既存ビルの改修でもオフィスデザインの可能性は大きく広がる、その好例です。IPIAS Aoyamaの事例ページで詳しく紹介しています。

歴史ある建物をリノベーションしたIPIAS Aoyamaの緑豊かなガーデン

IPIAS Aoyama(parkERs施工事例)

小規模オフィス・賃貸オフィスでもできるデザインの工夫

「うちは数十坪の賃貸だから」とあきらめる必要はありません。実際、わたしたちのプロジェクトの多くは賃貸ビルの中で実現しています。むしろ小さなオフィスほど、一つひとつの居場所の質が働く時間全体に効いてきます。全フロアを一度につくり替えなくても、始められることはたくさんあります。限られた広さでも効く工夫は、次のようなものです。

  • 床ではなく目線を使う:吊りや棚上の植栽なら、執務スペースを1席も減らさずに風景を変えられるほか、植物に包まれる安心感も生み出します
  • 「切り替えの一角」を先につくる:全面改修でなくても、部分的に緑の居場所をつくるだけで、フロアの空気が変わります
  • 可動式でつくる:キャスター付きのプランターや什器一体型の植栽なら、レイアウト変更にも対応しやすくなります
  • ビル条件を先に確認する:床荷重・避難動線・原状回復の条件は、ビル管理会社と早めにすり合わせておくと選択肢が広がります

住宅からオフィスへのコンバージョンで生まれた渋谷のGUILD Koendoriのように、既存の建物の制約を個性に変える方法もあります。狭くても見栄えする配置のコツは、小規模でも真似できるおしゃれなオフィスの記事で具体的に紹介しています。

parkERs PR担当 森美波parkERs 森 美波

小さく始めた会社さんほど、「次はここも変えたい」と楽しみが続いていく印象があります。最初の一角、ぜひつくってみてください。

住宅からコンバージョンした小規模オフィスGUILD Koendoriの吹き抜けと緑

住宅からオフィスへコンバージョンした GUILD Koendori(parkERs施工事例)

オフィスデザインの進め方 — 移転・リニューアルの5ステップ

オフィスデザインの進め方は、大きく5つのステップに分かれます。

  1. 現状の課題整理とコンセプト策定
  2. ゾーニング・動線・レイアウト設計
  3. 内装・植栽・什器のデザインと設計
  4. 施工
  5. 運用とメンテナンス

わたしたちparkERsも、課題抽出のワークショップからコンセプト提案、デザイン提案、設計、施工、そして竣工後の植栽メンテナンスまでを一気通貫で行っています。5つめの「運用」は見落とされがちですが、オフィスが育つのは竣工後です。後述する中央日本土地建物のワークプレイス「NAKANIWA」では竣工の翌年から、お月見をテーマにした季節装飾と社員向けの花のワークショップを続けるなど、空間を活用する取り組みが始まっています。ここでは、つまずきやすい前半の3つを詳しく見ていきます。

コンセプト策定 — オフィスデザインは言葉から始まる

最初に決めるのは色や素材ではなく、言葉です。銀座の文祥堂のワークスペース「SOSO」では、働く場が分散して情報共有がしづらくなったという課題に対し、「来たくなる」「居たくなる」場というコンセプトから空間を組み立てました。御神木を見上げて深呼吸するときのように、心身が調律される自然の要素を室内に重ねています。

コンセプトが言葉になっていると、後工程の無数の選択(素材・家具・植栽)に一貫した判断基準が生まれます。文祥堂 本社ワークスペース「SOSO」の事例ページはコンセプトづくりの好例です。

自然の要素に満ちた文祥堂本社ワークスペースSOSO。木と緑と石が調和する

文祥堂 本社ワークスペース「SOSO」(parkERs施工事例)

オフィスのゾーニング・動線 — 「どこで、どんな時間を過ごすか」を配置する

ゾーニングとは、集中・会話・休憩といった時間の種類を、フロアの中に配置していく作業です。中央日本土地建物のワークプレイス「NAKANIWA」では、「はたらく場に“中庭”の心地よさを」という思いをベースに、社員が自由に行き来して過ごせる場をゾーニングから設計しました。香りや音のコンテンツまで含めて、居場所の質を計画しています。

ポイントは、人と人、エリアとエリアの「距離感」を植物や什器でやわらかく仕切ること。壁で区切るより空間が広く感じられ、気配はつながったまま集中できます。NAKANIWAの事例ページで全体像をご覧いただけます。

中庭のようにゾーニングされた中央日本土地建物のワークプレイスNAKANIWA

“中庭”のようなワークプレイス NAKANIWA(parkERs施工事例)

オフィスづくりのスケジュールと社内の巻き込み方

オフィスづくりは、設計・施工の期間だけでなく、社内の合意形成に時間がかかるプロジェクトです。早い段階から働く人の声を聞く場をつくると、完成後の定着がまるで違います。コスモスイニシア西日本支社では、「すごしかた」という価値基準を軸に、エントランスには木漏れ日を、人が集まる場にはシンボルツリーを、集中席にはせせらぎの水音を、と過ごし方から場を計画しました。

誰がどの席でどう過ごすのかを具体的に思い描けるほど、スケジュールの遅れも手戻りも減っていきます。コスモスイニシア西日本支社の事例ページも参考にしてください。

parkERs PR担当 森美波parkERs 森 美波

社内の声を早めに聞いたプロジェクトは、完成後の「使われ方」が本当に違うんです。あらたまったアンケートより、立ち話くらいの聞き方がうまくいきますよ。

シンボルツリーを囲んで人が集まるコスモスイニシア西日本支社のマグネットスペース

居場所をつくり、帰ってきたくなるオフィス(コスモスイニシア西日本支社/parkERs施工事例)

オフィスデザインの費用相場と考え方

費用は「広さ×仕上げのグレード×つくり込みの量」でほぼ決まります。金額は物件の条件や工事範囲で大きく変わるため、まずは内訳の構造を知っておくことが、見積もりを比べるときの物差しになります。

費用の内訳 内容 金額が動く要因
設計・デザイン費 コンセプト策定、レイアウト・内装設計、パース作成 範囲の広さ、コンセプトワークの深さ
内装工事費 床・壁・天井・照明・電気・空調などの工事 グレード、既存内装の状態、ビルの工事条件
家具・什器費 デスク・チェア・造作家具 既製か造作か、数量
植栽・装飾費 植栽の計画・施工、アート等 植栽の規模、給水などの仕組み
運用・メンテナンス費 植栽メンテナンス、レイアウト変更対応 頻度と範囲

見落としやすいのは、最後の運用費です。植物は「置いたら終わり」ではなく、育てて美しさを保つもの。わたしたちが「育てるメンテナンス」を大切にしているのは、竣工の日ではなく、その後の毎日こそがオフィスの本番だからです。予算の考え方はよくある質問(FAQ)でも紹介しています。

予算が限られている場合は、優先順位のつけ方が鍵になります。全フロアを均一に整えるより、エントランスやリフレッシュスペースなど「時間の質が変わる一角」に集中して投資し、効果を確かめながら段階的に広げていく。実際にそうした進め方をするプロジェクトも少なくありません。最初の見積もり相談の段階で、段階導入の選択肢があるかを聞いてみてください。

parkERs PR担当 森美波parkERs 森 美波

実は「まずエントランスや使用頻度の高い場所から」というスタートも多いんです。効果を確かめてから広げるほうが、社内の合意もとりやすいと思います。

兜町第6平和ビルの黄色が印象的なパブリックスペースと植栽

兜町第6平和ビルのパブリックスペース(parkERs施工事例)

オフィスデザイン会社の選び方 — 依頼先3タイプと失敗しないチェックリスト

オフィスデザインの依頼先は、大きく3つのタイプに分かれます。それぞれ得意分野が違うので、自社の目的に合わせて選ぶことが大切です。

オフィスデザインの依頼先3タイプの違い

タイプ 得意なこと 向いているケース
内装・オフィス構築の総合会社 移転全体の取りまとめ、工事のスピードとコスト管理 大規模移転を一括で任せたい
設計・デザイン事務所 コンセプトからの意匠設計、ブランドを表現する空間 デザイン性・独自性を重視したい
専門領域に強いデザインブランド 緑・音・光など特定分野の設計力と運用ノウハウ ウェルビーイングや緑を軸にしたい

わたしたちparkERsは2つ目と3つ目が融合したタイプにあたります。空間デザイナーとプランツコーディネーターがチームを組み、コンサルティングから内装設計・施工、植栽メンテナンス、施設運営までを提供しています。タイプ別の詳しい違いと、打ち合わせでそのまま使える質問リストは空間デザイン会社の選び方の記事にまとめました。

水に寄り添う街を体現したシーバンスN館の緑豊かな共用空間

シーバンスN館(parkERs施工事例)

オフィスデザイン会社選びの失敗しないチェックリスト

候補を比べるときは、次の5点を確認してみてください。

  • 事例のストーリーが語られているか:写真の美しさだけでなく、課題と解決の筋道が説明できる会社は、自社の課題にも向き合ってくれます
  • コンセプトづくりから伴走してくれるか:ヒアリングやワークショップの進め方を聞いてみましょう
  • 設計と施工、運用までの体制:分業の切れ目で意図が失われないか、一気通貫の範囲を確認します
  • 完成後のメンテナンス体制:とくに植栽は、育てる体制があるかで数年後の風景が変わります
  • 自社の規模感に合った実績:大規模だけでなく、同じくらいの規模の事例があるかも見ておくと安心です
parkERs PR担当 森美波parkERs 森 美波

ヒアリングのときに「御社はどう働きたいですか?」と聞いてくれる会社かどうか。わたしはここがいちばんの分かれ目だと思っています。

地産地消の木材と緑を組み合わせたアーバンネット仙台中央ビルの共創空間

アーバンネット仙台中央ビル(parkERs施工事例)

オフィスデザインがもたらす効果 — 研究データと現場の変化

ここまで事例と進め方を見てきました。最後に、オフィスデザインへの投資がなぜ効くのか、研究データと現場で見てきた変化から補足します。

オフィスデザインが生産性・ウェルビーイングに与える効果

自然の要素を採り入れた職場については、世界16カ国・7,600人を対象にしたHuman Spaces調査(2015年)が知られています。この報告では、緑や自然光など自然の要素があるオフィスで働く人は、そうでない人に比べて幸福感が15%、生産性が6%、創造性が15%高いと報告されました。

トヨタ自動車のGenki空間®研究のように、自然の空気質や心理・生理への効果などをエビデンスとして積み重ねる取り組みも始まっています。感覚論だった「気持ちのいいオフィス」が、データで語れる時代になりつつあります。

緑のフォーカスエリアで集中して働けるトヨタ自動車Genki空間の座席

エビデンスを積み重ねる緑のフォーカスエリア(トヨタ自動車 Genki空間®/parkERs施工事例)

採用・ブランディングに効くオフィスデザイン

オフィスは、来訪者と求職者が最初に出会う「会社の人格」です。ウーブン・プラネット・ホールディングスの日本橋オフィスでは、企業の取り組みと働く人の想いをつなぐオフィス空間づくりに、植栽デザインで携わりました。緑をまとったエントランスは、言葉より雄弁に会社を語ります。

働く環境を大切にしている事実そのものが、採用の場面でメッセージになります。ウーブン・プラネット・ホールディングスの事例ページもあわせてご覧ください。

企業の想いを伝えるウーブン・プラネット・ホールディングス日本橋オフィスの緑の空間

ウーブン・プラネット・ホールディングス 日本橋オフィス(parkERs施工事例)

緑が効く理由 — バイオフィリックデザインという考え方

なぜ緑や光がこれほどの行動変容につながるのか。その背景には、人間には生まれつき自然とつながりたい欲求が備わっているという「バイオフィリア仮説」があります。この仮説を空間設計に落とし込んだ手法がバイオフィリックデザインで、世界のオフィスデザインの大きな潮流になっています。

歴史や理論、導入の勘どころはバイオフィリックデザインとは — 意味・効果・事例の解説記事にまとめました。この記事とあわせて読むと、オフィスデザインの「なぜ」が立体的に見えてきます。

parkERs PR担当 森美波parkERs 森 美波

バイオフィリックデザインの記事は、わたしが特に力を入れて書いた1本です。オフィスデザインの「なぜ」が気になった方は、続けて読んでみてください。

立山連峰の情景を室内に取り込んだ十全化学本社社屋の緑の空間

立山連峰の情景が溶け込む十全化学 本社社屋(parkERs施工事例)

これからのオフィスデザインのトレンド

2026年7月現在、わたしたちが現場で感じているオフィスデザインの潮流は3つあります。

  • ウェルビーイング起点の設計:面積効率より、働く人の心身の状態を起点に空間を組み立てる流れ。緑・自然光・水音・香りといった五感の設計が主役になりつつあります
  • 選べる働き方(ABW)の定着:固定席ではなく、集中・会話・休憩を選んで移動する働き方。ゾーニングと「居場所の質」の設計が要になります
  • サステナビリティの体現:木造ハイブリッドビルKITOKIのように、建物や内装そのもので循環型の姿勢を示す動き。木材の地産地消や、植物を交換せず育てる運用もその一部です

背景には、健康経営への注目や、働く環境の健康性・快適性を評価するWELL認証の広がりがあります。働く環境の質が採用と定着を左右する時代に、オフィスデザインは企業の姿勢を示す投資になりました。

トレンドは移り変わりますが、「人は自然のそばで、よく働きよく休める」という土台は変わりません。流行を追うより、この土台に投資することをおすすめします。木造ハイブリッド構造のオフィスビル KITOKIの事例ページもご覧ください。

木造ハイブリッド構造のオフィスビルKITOKIの、木と緑に包まれたセットアップオフィス

木、風、水の中で働くオフィスビル KITOKI(parkERs施工事例)

オフィスデザインのよくある質問

オフィスデザインの費用はどのくらいかかりますか?

広さ・仕上げのグレード・つくり込みの量によって大きく変わるため、一律の相場でお答えするのは難しいのが正直なところです。設計費・内装工事費・家具什器費・植栽費・運用費という内訳で見積もりを整理すると、複数社の比較がしやすくなります。ご予算の考え方はFAQでも紹介していますので、まずは概算のご相談からどうぞ。

小規模なオフィスや賃貸オフィスでも依頼できますか?

できます。多くのオフィスは賃貸物件ですので、実際のプロジェクトのほとんどは賃貸を前提としています。床荷重・避難動線・原状回復の条件をビル管理会社と確認しながら、可動式の植栽や什器一体型のつくり方で対応します。

オフィスデザインにはどのくらいの期間が必要ですか?

規模や工事範囲によって変わりますが、設計・施工の期間に加えて、コンセプトづくりと社内の合意形成に思いのほか時間がかかります。移転日やオフィスの契約更新日から逆算して、早めにご相談いただくほど選択肢が広がります。

オフィスデザイン会社はどう選べばいいですか?

依頼先は「内装・構築の総合会社」「設計・デザイン事務所」「専門領域に強いデザインブランド」の3タイプに分かれます。何を最優先するか(一括の効率か、意匠性か、緑やウェルビーイングの専門性か)を決めてから、事例のストーリー・伴走の姿勢・完成後の運用体制を比べるのがおすすめです。

オフィスの一部だけ(エントランスやラウンジだけ)でも依頼できますか?

できます。エントランスだけ、リフレッシュスペースだけといった部分的なご依頼は多く、箱根植木さまの本社「源庭」(1階エントランス+2階打ち合わせスペース)のように、限られた範囲の設計から会社の顔をつくるプロジェクトもあります。効果を確かめながら段階的に広げたい場合にも、部分からのスタートは有効です。箱根植木 本社エントランスの事例ページもご覧ください。

オフィスに観葉植物を置くだけではだめですか?

置くだけでも空気は変わりますが、効果を狙うなら「設計」をおすすめします。光の量に合わせた植物選び、動線上の見え方、水音や香りとの組み合わせまで計画してはじめて、緑は働く時間を変える力を発揮します。この考え方はバイオフィリックデザインの記事で詳しく解説しています。

実証実験と共創の場としてつくられた未来のコワーキングスペースpoint 0 marunouchi

未来のコワーキングスペース point 0 marunouchi(parkERs施工事例)

まとめ — オフィスデザインで、働く日常に公園のここちよさを

オフィスデザインとは、働く人の時間を設計することです。事例で見てきたように、大企業の本社でも、数十坪の賃貸オフィスでも、コンセプトを言葉にし、過ごし方を配置し、緑や光を設計要素として使えば、オフィスは「行きたくなる場所」に変わります。

窓の外に公園がなくても、公園のここちよさは室内につくれます。わたしたちparkERsは、「日常に公園のここちよさを。」をコンセプトに、空間デザイナーとプランツコーディネーターのチームで、その一歩をお手伝いしています。parkERsのフィロソフィーもぜひご覧ください。

都心のオフィスビルで自然を体感できる愛宕グリーンヒルズMORIタワーのグリーンラウンジ

都心のオフィスビルの中の公園(愛宕グリーンヒルズ MORIタワー 愛宕グリーンラウンジ/parkERs施工事例)

parkERs PR担当 森美波parkERs 森 美波

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。「うちの場合はどうだろう?」と思ったら、雑談のようなご相談からで大丈夫ですよ。

オフィスの移転・リニューアルをご検討でしたら、まずは課題やイメージをお聞かせください。

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この記事を書いた人

parkERs PR担当 森美波のプロフィール写真

森 美波(Mori Minami)
株式会社パーク・コーポレーション parkERs(パーカーズ)クリエイティブ室 PR

parkERsは、「日常に公園のここちよさを。」をコンセプトに、オフィスをはじめ室内外に“公園”をつくる空間デザインブランド。2013年、「青山フラワーマーケット」を運営する株式会社パーク・コーポレーションのもとで、Aoyama Flower Marketの姉妹ブランドとして生まれた。

2017年に株式会社パーク・コーポレーションへ入社。空間デザイン事業部「parkERs」で、「公園のここちよさ」を体現する空間づくりの実務に携わる。空間デザインとカフェ部門の広報を務める傍ら、国内外に展開する「青山フラワーマーケット」を含めた全社的なインターナルコミュニケーションの活性化にも従事。現在はparkERsのPR担当として、オウンドメディアの運営やコラム執筆、イベント企画などを通して、「人と植物のここちよい関係性」を広げるために活動している。

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