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ランドスケープデザインとは?造園との違いと公園・商業施設・オフィスビルの事例を設計の現場から解説
ビルに囲まれた敷地が、人の集まる公園に生まれ変わる(川崎市稲毛公園/parkERs施工事例)
はじめまして。parkERsで広報を担当している森です。「ランドスケープデザイン」という言葉を調べはじめた方へ。実際のプロジェクトの写真とあわせて、外の空間をデザインするという仕事をご案内しますね。
建物の設計は建築家に頼めばいい。内装はデザイン会社に相談できる。では、その建物のまわりに広がる空間は、誰に相談すればいいのでしょうか。
エントランスまでのアプローチ、ビルの足元の小さな広場、屋上のテラス、商業施設の中庭。そこは「余った場所」ではなく、訪れた人が最初に足を踏み入れ、最後に振り返る場所です。屋外空間を、風景として計画的に設計する仕事がランドスケープデザインです。
この記事では、ランドスケープデザインの意味と、造園やエクステリアとの違い、そして実際のプロジェクトの事例を紹介します。あわせて、進め方や費用を左右する要素、依頼先の選び方まで、設計の現場からお伝えします。書き手は、「日常に公園のここちよさを。」をコンセプトに、1,000社以上の法人との取引実績をもつ空間デザインブランド・parkERs(パーカーズ)です。
ランドスケープデザインとは — 意味と仕事の範囲
ランドスケープデザインとは、建物の外に広がる空間を、そこで人がどう過ごすかまで含めて計画的に設計することです。植栽や舗装、ベンチや照明といった個々の要素を配置する作業ではなく、その場所に生まれる時間そのものを設計する仕事だと、わたしたちは捉えています。
対象になるのは、公園や広場だけではありません。オフィスビルの外構、商業施設の中庭、マンションの共用部、屋上のテラス、社屋のアプローチ。人が通り、立ち止まり、過ごす屋外空間のほとんどが対象です。
parkERsは、この考え方を「公園をつくること」と捉えています。公園とは、樹木や草花、土や水といった風景だけでできているのではなく、そこで過ごす人がいてはじめて公園になる。つまり「公園=風景+人」。ランドスケープデザインで問われるのも、緑をどれだけ置くかではなく、そこにいる人にどんな時間が生まれるかだと考えています。

「公園=風景+人」を体現する場所(川崎市稲毛公園/parkERs施工事例)
ランドスケープと造園・エクステリアの違い
似た言葉がいくつかあるので、整理しておきます。
| 言葉 | 主な意味 |
|---|---|
| ランドスケープ | 屋外空間における風景、景観を意味する。自然景観、人工景観どちらも含まれる |
| 造園 | 庭園等、植物を使用した空間をつくること |
| エクステリア | 外構造園を意味している場合、主に個人邸における外部空間を指す文脈で使われることが多い |
境目はゆるやかで、実際には重なり合っています。言葉の意味でいうと、ランドスケープが造園やエクステリアを内包しています。屋外空間の風景そのものを指すランドスケープがあり、そのなかに庭園など、植物を使用した空間をつくる造園があり、個人邸の外部空間を指すことの多いエクステリアがある、という関係です。
実際にどの言葉を使うかは、空間の規模、扱う要素の多様性、どこまで細分化して語るかによるところが大きく、はっきりした線引きがあるわけではありません。
3つはどれも植物を扱う点が共通しており、むしろ建築工事との違いのほうが大きいと言えます。
建築工事は引き渡した時点が完成形ですが、植物のある屋外空間は竣工した日がいちばん未完成です。木が育ち、下草が広がり、人が使い方を見つけていく。その数年先の姿を見越して樹種を選び、育つ余白まで設計に織り込んでおくのが、ランドスケープデザインの考え方です。

数年先の姿まで見越して樹種を選ぶ(たまプラーザ テラス「コモンフィールド」/parkERs施工事例)
ランドスケープデザインと建築・内装設計の関係
建物の中と外は、本来ひと続きの体験です。ところが設計の担当が分かれていると、窓の外の風景が設計に入らないまま建物だけが決まってしまうことがあります。
建築の設計段階からランドスケープが入っていると、窓の位置と外の樹木の関係、アプローチからエントランス空間までの視線の流れを、あとから帳尻を合わせるのではなく最初から解いておけます。parkERsが内装と屋外の両方を同じチームで手がけているのは、この内と外のつながりを切らさないためです。
実務的にも、早い段階で入れるかどうかで選択肢が変わります。地面に樹木を植えるには、土の深さと給排水が要ります。屋上やデッキの上なら、床荷重と防水を考慮する必要があります。これらは建物の構造に関わるため、設計が固まったあとでは手を入れにくい部分です。逆に言えば、構想の段階で共有できていれば、大きな木を植えることもできます。

建物と外構を同じ設計で組み立てる(十全化学株式会社 本社社屋/parkERs施工事例)
ランドスケープデザインの事例 — 公園・商業施設・オフィスビル
ここからは、わたしたちが実際に手がけたプロジェクトを紹介します。規模も用途もさまざまですが、どれも「その場所でどんな時間が生まれてほしいか」から設計されています。
ランドスケープデザイン事例① 川崎市稲毛公園 — 公共の公園を生まれ変わらせる
川崎市の稲毛公園のリノベーションプロジェクトです。コンセプトは「TRANS-IT!」。目的地に到着する前に立ち寄り、食料や燃料を補給するという意味を持つTransit(トランジット)から導いたキーワードで、忙しいスケジュールの合間に立ち寄り、一呼吸ついて心身ともにリフレッシュできる空間を目指しました。有機的で不規則な水の動きをモチーフとしたデザインを軸に、人々が気軽に訪れ日常の中で利用することができる開放的な空間へと計画しています。parkERsはコンサルティングとコンセプト提案から、ランドスケープデザイン・施工、造作什器のデザイン設計・施工までを担当しました。詳しくは川崎市稲毛公園の事例ページへ。

既存の樹木を囲んで居場所をつくる(川崎市稲毛公園/parkERs施工事例)
ランドスケープデザイン事例② 大手町ファーストスクエア ファーストスクエアガーデン — ビルの谷間を都会の「渓谷」に
東京・大手町のツインタワーに挟まれたサンクンガーデンのリニューアルです。隣接する商業施設の「森」と響き合う、大手町の「渓谷」をコンセプトに、高層ビルの谷間に人の集まる風景をつくりました。
特徴は、日本の在来種を想定した生態系を再現していることです。イロハモミジ、ススキ、カタクリ、ユキノシタ、ヤブソテツなどを用い、人以外の生きものにも配慮した持続可能な植栽計画としています。楕円形の植栽エリアの外側にはテラスを設け、都心で働く人が植物とともに過ごせる場にしました。2018年度グッドデザイン賞(ランドスケープ、土木・構造物)を受賞し、2018年にはSEGES「都市のオアシス」にも認定されています。竣工後は「大手町ナイトガーデンシネマ」や「花いけバトル」といった参加型のイベントの舞台にもなりました。parkERsは空間デザイン、植栽デザイン、施工を担当しています。詳しくは大手町ファーストスクエア ファーストスクエアガーデンの事例ページへ。

高層ビルの谷間を、人の集まる「渓谷」にする(大手町ファーストスクエア ファーストスクエアガーデン/parkERs施工事例)
ランドスケープデザイン事例③ イオンモール浦和美園「うららか広場」 — 商業施設に約800坪の公園を
約50店舗の刷新と外部棟を新設した、イオンモール浦和美園(埼玉県さいたま市)のリニューアルプロジェクト。外部棟と既存棟をつなぐエリアに、約800坪の公園をつくる計画が立ち上がりました。コンセプトは「"フィールド"と"観客席"が賑わいを協創するランドスケープデザイン」。埼玉スタジアム2002の存在をキーに、視線が集まる中央の芝生広場と、それを囲む「観客席」という構図を計画しました。約770㎡一面に野芝とシロツメクサを混植し、約40種の低木や多年草を配しています。2024年4月竣工。parkERsは設計・施工に加え、イベントの企画・開催や物販・ワークショップ等の運営まで担っています。詳しくはうららか広場の事例ページへ。

つくった後、使われてはじめて完成する(イオンモール浦和美園「うららか広場」/parkERs施工事例)
ランドスケープデザイン事例④ たまプラーザ テラス「コモンフィールド」 — 屋上を街の庭にする
約40年にわたり地域に愛されてきた複合商業施設「たまプラーザ テラス」のリニューアル工事で、parkERsは屋上全体の植栽計画を担当しました。目指したのは「街の人が集い、それぞれが心地よく過ごす大きな庭」。四季の変化を間近にありのままに感じながら過ごせるよう、屋上全体で約70種類以上の多種多様な樹種を選定・配置し、多様な遊び方や過ごし方ができる植栽コーディネートを提案しています。詳しくはコモンフィールドの事例ページへ。

四季の変化を間近に感じる屋上の庭(たまプラーザ テラス ノースプラザ3F庭園「コモンフィールド」/parkERs施工事例)
ランドスケープデザイン事例⑤ 兜町第1・第6平和ビル — ビルの足元を街にひらく
日本の金融街である日本橋・兜町エリア。1983年に竣工したオフィスビルの外構に、人が滞在できる空間をつくりたいというご相談からはじまったプロジェクトです。「Stock Share Scape」をコンセプトに、訪れた人が誰でも自由に過ごせる、街にひらけたパブリックスペースをご提案しました。アクセントカラーのイエローで通りの両サイドを華やかに演出し、つい立ち寄りたくなる路地裏に。兜町第1平和ビルに続き、兜町第6平和ビルでは「ki-ten」の印象的なパブリックスペースが敷地の境界を越えて伝播し、兜町の街に広がっていくイメージを描いて外構のデザインを行いました。詳しくは兜町第1平和ビル・兜町第6平和ビルの事例ページへ。

ビルの一角に新たな価値を創る(兜町第6平和ビル/parkERs施工事例)
ランドスケープデザイン事例⑥ 3rd MINAMI AOYAMA — 小さな土地を居場所に変える
港区南青山にできた「3rd MINAMI AOYAMA」一階部分の、青山通りと外苑西通りの双方からアプローチできるポケットパークです。広い敷地がなくてもランドスケープデザインは成立します。むしろ都心では、ビルの谷間に生まれたわずかな土地こそ、人の流れと街の印象を変える力を持っています。parkERsはコンセプト提案からランドスケープデザイン、造作什器設計、植栽デザイン・計画、施工・監理、植栽メンテナンスまでを担当しました。詳しくは3rd MINAMI AOYAMAの事例ページへ。

街に開かれたポケットパーク(3rd MINAMI AOYAMA/parkERs施工事例)
ランドスケープデザイン事例⑦ 十全化学 本社社屋 — 建築の設計から一体で考える
十全化学株式会社(富山県富山市)の新社屋の計画にあたり、parkERsは株式会社キー・オペレーションと設計共同体を組織し、建築設計に参画しました。インテリアデザインと、ランドスケープデザインの計画・設計・監理、植栽計画までを担当しています。建物が決まってから外を考えるのではなく、建築とランドスケープを同じテーブルで検討できた事例です。詳しくは十全化学株式会社 本社社屋の事例ページへ。

建築とランドスケープを同じ図面の上で解く(十全化学株式会社 本社社屋/parkERs施工事例)
約800坪の広場から、ビルの足元のポケットパークまで。規模はまったく違うのに、考えていることはどこも同じなんです。「ここで、どんな時間が生まれてほしいか」から始まります。
このほかのプロジェクトはparkERsの施工事例一覧からご覧いただけます。
ランドスケープデザインが評価される理由
屋外空間への投資は、見た目を整えるためだけのものではなくなりました。実際のご相談でよく挙がる理由を整理します。
建物の価値そのものが変わるから。テナント獲得競争の激しいエリアでは、エントランスや共用部の質がビル選びの判断材料になります。兜町のプロジェクトのように、ビルの一角に人が滞在できる空間をつくることは、ビルそのものの競争力への投資になります。
街との関係が変わるから。敷地の内側だけを整えるのではなく、通りがかる人にひらいた場所にすると、その建物は街の風景の一部になります。誰でも自由に過ごせる場所があることは、そこで働く人や暮らす人にとっての誇りにもつながります。
過ごす人のコンディションに効くから。自然の要素が人の心身に与える影響は、研究でも繰り返し確かめられてきました。その背景にある考え方は、バイオフィリックデザインの解説記事で理論から事例まで詳しく紹介しています。
使われ方まで設計できるから。屋外空間は、つくっただけでは人が集まらないことがあります。用途に合わせたレイアウト、什器のデザイン・配置、植栽コーディネート。そうした細部が、通り過ぎるだけの場所と、立ち止まる場所を分けます。うららか広場では竣工後にイベントの企画・開催や物販・ワークショップの運営まで担い、川崎市稲毛公園では地域の方と公園の使い方を考えるワークショップを実施しました。設計と運営の両方に関わると、図面だけでは分からなかったことが次の設計に返ってきます。

人が使いはじめて、風景は完成する(大手町ファーストスクエア ファーストスクエアガーデン/parkERs施工事例)
ランドスケープデザインの進め方
parkERsでは、次の流れでプロジェクトを進めています。
- 課題抽出 — その場所で何に困っているか、どんな時間をつくりたいかを言葉にする
- コンセプト提案 — 空間の目指す姿を言葉と絵にする
- デザイン提案 — 3Dモデルやパースで完成イメージの概要を共有する
- 設計 — 課題を解決するプランを検討し、植栽・什器・設備まで含めて図面化する
- 施工 — ランドスケープと植栽を一体で仕上げる
- 植栽メンテナンス — 「育てるメンテナンス」で風景を育てていく
- ソフトサービス — 必要に応じて、ワークショップの企画や運営まで伴走する
屋内のプロジェクトと違うのは、天候と季節に左右されることです。植栽の工事には適した時期があり、真夏や厳冬期を避けたほうが植物の活着は良くなります。オープンの日程が先に決まっている場合は、そこから逆算して工程を組みます。
屋外のプロジェクトで特に大切なのが、最後の2つです。植物は竣工した日が完成ではなく、そこから育っていきます。うららか広場のように、つくったあとにワークショップやイベントの企画運営まで担うこともあります。使われてはじめて、その場所は風景になります。サービスの詳細はparkERsのサービス紹介ページにまとめています。

竣工がゴールではなく、使われ方まで一緒に育てる(イオンモール浦和美園「うららか広場」/parkERs施工事例)
相談するタイミングは早いほど選択肢が広がる
理想は、建物や工事範囲が固まる前です。「この敷地で何ができるか」「この予算でどこまでやれるか」という段階から入れると、ランドスケープデザインは最も力を発揮します。逆に、図面も工事会社も決まったあとでは、できることが植栽の追加に限られてしまいます。
屋外の場合、もうひとつ早めに動く理由があります。行政への申請や近隣への説明が必要になることがあるためです。敷地の一部を街にひらく計画では、道路や境界の扱い、消防や避難の動線について事前の確認が要ります。こうした調整は時間が読みにくいので、工程の後半で発覚すると計画そのものを縮めることになりかねません。

街との境界をどう扱うかも、設計の一部(川崎市稲毛公園/parkERs施工事例)
ランドスケープデザインの費用を左右する6つの要素
費用は敷地の条件によって幅が大きいため、一概に「坪いくら」とは言えませんが、見積もりを左右する主な要素は決まっています。
- 計画地の諸条件 — 計画をする上で制限があるか、工事がしやすい場所なのか
- 新規か改修か — 更地から計画するのか、既存のものを活かすのか
- 面積と植栽のボリューム — 広さそのものより、どれだけつくり込むかで変わります
- 土木・インフラ工事の有無 — 給排水、電源、舗装、地盤の改良が入るかどうか
- 什器・造作の範囲 — 既製品か、その場所のためにデザインするか
- メンテナンス契約の範囲 — 竣工後の維持をどこまで含めるか
屋外は屋内と違い、雨水の処理や地盤、既存樹木の扱いといった条件が費用に直結します。だからこそ、現地を見せていただいたうえで概算をお出しするのが確実です。予算の考え方についてはparkERsのよくある質問でも触れています。

植栽のボリュームと樹種の選定が、風景と費用を左右する(たまプラーザ テラス「コモンフィールド」/parkERs施工事例)
ランドスケープデザインの依頼先の選び方
依頼先は、大きく分けて設計事務所系、造園・エクステリア系、そして特定領域に強い専門型があります。どこが優れているという話ではなく、プロジェクトの課題と会社のタイプが合っているかで決まります。
見極めるときに見ていただきたいのは、実績ページが「どんな課題から始まり、何を考えて、どう解決したか」で語られているかどうかです。写真が美しいだけの実績は、その会社の得意な絵があなたの課題と合うかどうかを教えてくれません。会社のタイプ分類と、打ち合わせでそのまま使える質問リストは、空間デザイン会社の選び方の記事に詳しくまとめています。

つくったあとも人が使いつづける場所になっているか(兜町第1平和ビル/parkERs施工事例)
ランドスケープデザインのよくある質問

限られた土地でも、街への開き方は設計できる(3rd MINAMI AOYAMA/parkERs施工事例)
ランドスケープデザインと造園はどう違いますか?
造園は庭園など、植物を使用した空間をつくることを指し、ランドスケープは屋外空間における風景・景観そのものを指す言葉です。言葉の意味でいうと、ランドスケープが造園を内包する関係にあります。どちらの言葉を使うかは、空間の規模や扱う要素の多様性によるところが大きく、はっきりした線引きがあるわけではありません。
小さな敷地でもランドスケープデザインを頼めますか?
頼めます。3rd MINAMI AOYAMAのように、ビルの谷間の限られた土地でも、人の流れと街の印象は大きく変えられます。むしろ都心では、小さな面積をどう使うかの設計力が問われます。広さより、その場所にどんな時間をつくりたいかが出発点です。
屋上やテラスでもランドスケープデザインはできますか?
できます。たまプラーザ テラスの「コモンフィールド」のように、屋上全体を街の庭として計画した事例があります。屋上は床荷重や防水、風の強さ、灌水の経路といった条件が地面とは違うため、設計の早い段階で建物側の条件を確認しておくことが重要になります。
ランドスケープデザインはどのくらいの期間がかかりますか?
規模と工事範囲によって変わりますが、屋外は天候と植栽の適期に左右される点が屋内と異なります。植物の活着を考えると真夏や厳冬期の工事は避けたいため、オープンや竣工の日程から逆算して工程を組みます。また、ビルの外構や商業施設では、営業しながらの工事になることも多く、搬入時間や夜間作業の制約がスケジュールに直結します。構想の段階でご相談いただけると、無理のない工程が最初から立てられます。
既存の樹木を活かしたランドスケープデザインはできますか?
できます。むしろ、その場所に長くある樹木は、新しく植えた木では代えられない風景をつくってくれます。川崎市稲毛公園では既存の大木を活かし、その木を囲むかたちでベンチを配置しました。既存樹を残す場合は、根の広がりと工事の影響、樹勢の見極めが要点になります。現地で樹木の状態を確認したうえで、残すもの・移すもの・新たに植えるものを整理していきます。
ランドスケープデザインの費用はどのくらいかかりますか?
計画地の諸条件、新規か改修か、面積と植栽のボリューム、土木・インフラ工事の有無、什器・造作の範囲、メンテナンス契約の範囲によって大きく変わるため、まずは敷地の条件を拝見して概算をお出しするのが確実です。エントランス周りなど一部から始めて、効果を確かめながら広げていく進め方もあります。
つくったあとの管理もお願いできますか?
できます。parkERsでは植栽メンテナンスまで継続してお引き受けしています。季節とともに表情が変わっていく風景を保ちます。
建物の設計と同時に相談できますか?
できます。ただし、parkERs単体で建築設計をお引き受けすることはできませんので、設計事務所と設計共同体を組織するかたちで建築設計に参画するケースなどがございます。建築の設計者がすでに決まっている場合も、設計の早い段階からご一緒できると、窓の外の風景や動線まで、あとから調整するのではなく最初から計画に入れておけます。
屋内の緑化もあわせて相談できますか?
できます。parkERsは空間デザイナーとプランツコーディネーターがチームを組み、屋内外の両方を手がけています。建物の中と外はひと続きの体験なので、同じチームで設計できると、内と外のつながりを切らさずに計画できます。
まとめ — 建物の外にも、公園のここちよさを
ランドスケープデザインとは、建物の外に広がる空間を、そこで人がどう過ごすかまで含めて設計することです。公共の公園から商業施設の広場、屋上の庭、ビルの足元のポケットパークまで、規模は違っても出発点は同じ。「その場所で、どんな時間が生まれてほしいか」です。
そして屋外の風景は、竣工した日が完成ではありません。植物が育ち、人が使いはじめて、はじめてその場所は風景になります。つくる前の構想から、つくったあとの運用まで。そこまで一緒に考えられる相手を選ぶことが、良い場所をつくる近道だと思います。
わたしたちparkERsは、「日常に公園のここちよさを。」をコンセプトに、空間デザイナーとプランツコーディネーターのチームで、屋内外の空間づくりをお手伝いしています。parkERsのフィロソフィーもあわせてご覧ください。東京のエリア別の事例は東京の空間デザイン事例の記事で紹介しています。

敷地の外にまで、ここちよさは広がっていく(兜町第6平和ビル/parkERs施工事例)
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。「この敷地、どうしたらいいんだろう」という段階のご相談も大歓迎です。現地を見せていただくところから、ご一緒できたらうれしいです。
屋外空間の計画をご検討でしたら、敷地の条件や気になった事例の名前も含めて、まずはお聞かせください。構想の段階からでも歓迎です。
この記事を書いた人

森 美波(Mori Minami)
株式会社パーク・コーポレーション parkERs(パーカーズ)クリエイティブ室 PR
parkERsは、「日常に公園のここちよさを。」をコンセプトに、オフィスをはじめ室内外に“公園”をつくる空間デザインブランド。2013年、「青山フラワーマーケット」を運営する株式会社パーク・コーポレーションのもとで、Aoyama Flower Marketの姉妹ブランドとして生まれた。
2017年に株式会社パーク・コーポレーションへ入社。空間デザイン事業部「parkERs」で、「公園のここちよさ」を体現する空間づくりの実務に携わる。空間デザインとカフェ部門の広報を務める傍ら、国内外に展開する「青山フラワーマーケット」を含めた全社的なインターナルコミュニケーションの活性化にも従事。現在はparkERsのPR担当として、オウンドメディアの運営やコラム執筆、イベント企画などを通して、「人と植物のここちよい関係性」を広げるために活動している。